ご飯は〇〇〇で!?【四人きょうだい母子家庭育ちと世間のギャップ】

自分の家では当たり前だったことが他の家庭では違っていた、そんな経験はありませんか?

「母子家庭で四人きょうだい」というあまり一般的ではない家庭で育った私は、他の家庭の当たり前を知って、自分の当たり前の生活が当たり前ではないのだと感じた瞬間がこれまで何度もありました。

そこで今回の記事では、世間との違いを感じて、それがこの家庭環境ならではのものだなと思った出来事をご紹介していきます。

母子家庭や兄弟が多い家庭の生活について興味がある方は最後まで読んでいただけると嬉しいです。

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ご飯は○○○で!?

最近は共働きの家庭が多いので珍しいことではないかもしれませんが、当時小学生だった私が周りの家庭との違いを実感したのは、

ほとんどの家庭では家族みんなでご飯を食べることが当たり前だということを知った時です。


一緒に遊んでいた友達が「もうすぐご飯だよ」とお母さんに呼ばれているのを見て、

「そっか、みんなは家族と一緒にご飯を食べるのが普通なのか」と少し驚きました。

夕食の時間に家族が家にそろっていれば、わざわざ時間をわけて食べる必要はないので全員で食事をするのは自然なことなのに当時の私はそれが頭から抜け落ちていたと言いますか、当然のことをその時初めて「当然のこと」だと認識したような感覚になりました。


この感覚のズレは、おそらく我が家の食事がかなり変わっていたところにあると思います。

母が仕事であまり家にいなかったので、夕食はいつも子供だけで食べていました。そして、それも四人のきょうだいが一緒にではなく各々が大皿から白ご飯とおかずを自分の分だけ取り分け、それぞれのタイミングで食べるというスタイルだったので、誰かのタイミングに合わせる必要がなく我が家では一人での食事が日常でした。

そのため、友達がご飯に呼ばれて家に帰るその光景は私にとって見慣れないものでした。


決まりがあったわけではないので偶然タイミングが重なったときは誰かと一緒に食べることもありましたが、私はそうならないようにあえてタイミングをずらして、できるだけ一人で食事をしていました。

家では一人での食事に慣れていたので、誰かがいると落ち着かず一人での食事を望むようになっていました。

出勤前に

では、その各々が取り分ける前の大皿の夕食は誰が用意していたのかというと、私たちは本当にダメな子供だったので自分たちで作ることはせず、

母が出勤前に夕食まで作ってくれていました。

起床したら朝食・夕食を作り、それを冷ましている間に他の支度をするというのが母のルーティーンで、休日はこれに昼食も加わり、ただでさえバタバタする出勤前に毎日欠かさずご飯を用意してくれていました。

もしかすると他の家庭も同じような生活なのかもしれませんが、朝家を出てから帰宅するまでが半日以上になることも珍しくないほど働いて、そんな中で母はこれだけのことをしてくれて、当たり前のことではないとわかっていても私たちにはこれがいつもの毎日になっていました。

当たり前ではないことも母の中でしんどい毎日が当然になっていることも知っていたのに、無理しないでほしいと思っていたのに、甘えて、

「自分たちでするよ」

が言えない親不孝な子供でした。

特別

家ではあえて一人になるほど一人で食事をすることが当たり前になっていましたが、そんな私にとっても母がいる食事は特別でした。

仕事が休みでも基本的には朝に作っておくか出先で食べるかだったので、そもそも少ない母の休日に家で出来立てのご飯を家族全員が同じ時間に食べるという機会はほとんどありませんでした。

私にとっては母がいる食事も出来立てのご飯も当たり前のものではなかったので、年に数回だけのこの日がとても楽しみだったことを覚えています。

いつも冷蔵庫に入っているご飯を電子レンジで温めていたので、炊き立てのご飯は食べるたびそのおいしさに感動していました。白ご飯だけでも食べられるほど好きだったので炊き立ての日は必ずおかわりをし、毎回「夕飯ちょっと無理かも」となるほどでした。

そんなに炊き立てがいいのなら自分で用意しなさいという話なのですが。


両親がいて子供が少ない家庭では出来立てのご飯が当たり前というわけではありませんが、ご飯を食べるときに母親がいることや出来立てのご飯を食べられることへの特別感は周りの子たちよりも強かったと思います。

違うこと

「一人でご飯を食べることを当たり前だと思ってしまうなんてかわいそう」

これは私が一番抱いてほしくない感想です。
家庭環境による周囲との違いを挙げると、そのほとんどがマイナスに見えることかもしれません。

しかし、今回のような日常的な違いを感じた時に私が思うのは「こういうところに違いがあるのか」ということだけです。いつも、新しい発見をしたような気分になり、その違いを楽しく感じることもよくあります。

そのため、私にとってこのギャップは悲観的なものではありません。

周りとは違う、ただそれだけのことです。

家族でご飯を食べる機会は他の家庭と比べて少なかったのかもしれませんが、そのおかげで大半の人にとっては当たり前のことが特別なことになったり、母のありがたみを強く感じられたり、この違いはいつも気づきを得るきっかけになっています。

一般的な家族の食事ではありませんが、きっとこのスタイルが自分には合っていたのだと思います。


母子家庭四人きょうだいの食事の様子はこれで以上になりますが、同じ環境でも「食事は家族全員で」と決めている家庭もあると思うので、一例としてご参考までに。


最後まで読んでいただきありがとうございました。

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